元山町Y邸~いつもと違う造作工事~

元山町の現場も造作工事がだいぶ進んで、主要な家具工事の完成形が見えてきた。

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2階フリースペースは床を400mm上げて下部を収納にしている。背面には本棚。この手の、現場でつくる家具類については、今まではほとんど、シナランバー材という合板で作っていた。木目の癖が無い素材で作る方が空間がプレーンに感じられるので。設計屋の仕事って、素材を売りにするんじゃなくて、空間構成を売りにするんだから、木目が主張しすぎる素材を使うなんてアカンやろー、と思っていた。が、・・・、今回はあえて、ボクとしてはかなり・・・あえて、木目の出る、杉の無垢材で造作の家具を作ってもらった。正面に見える本棚も、

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オール杉の無垢材。もちろん板目で、多少節も入っている。しょうーーじき言ってボクは、以前はこんな家具が大嫌いだった(爆笑)。だって、センスのかけらも無い、無垢材使う事しか能が無い工務店の仕事っぽいでしょ?(苦笑)。設計事務所の仕事はこんな仕事じゃありませんよって(苦笑)。こんな家具、あり得ないって思っていた(苦笑)。ところが・・・なぜか全く違和感が無い。本当に全くと言って良いほど、ボク自身、違和感を感じない。ただ・・・理由は全く今のところわからない(苦笑)。なぜ違和感がないのか、これはこれから解明する必要があるが、単に・・・ボクが歳くったって事では済まされないはず(苦笑)。

ただし、こんな無垢材の家具工事も、しっかりとした技術に支えられてこそ成立するもので、

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幅の広い無垢材では寸法も狂うしコストも上がるので、200mm程度の板材をはぎ合わせにして幅を確保している。繋いでいるところは、

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見えないところに工夫あり。でも・・・これでも繋いでいるところは・・・ゆくゆくは隙間が出来るはず(苦笑)、無垢材は収縮するので。そんな多少の隙間も許容出来る、広~~い心を持った施主で無い限り、こんな家具は作れない(苦笑)。この本棚を、

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下から見上げたところ。最終的には家具も柿渋で塗られるので、もっともっと赤身が出てくるはず。

2階にあるもう一部屋、

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通称VIPルーム、もとい、子ども室(笑)のロフトには梯子もかかり、最後に超高級ステンドグラスも設置されて、より一層VIP感が醸し出されるはず(苦笑)。

外部のモルタルも上塗りまで完了。

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あまりに久しぶりのモルタル下地の外壁なので、いつも図面に表記していた窓周りのコーキングを入れ忘れてしまったが、

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オーヌキさんに頼んで、後から窓周りのモルタルをVカットしてもらい、無事コーキング出来るようになっている。こうしないと、窓周りにナナメにクラックが入りやすくなってしまう。

これから10日間程度、モルタルを乾燥させる期間をおいて、外壁も仕上げ工事に入ってくる。

(施工:(株)オーヌキ)

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宇津義和 代表兼設計士

茨城県水戸市宇津建築設計事務所 代表の宇津です。お気軽にご相談ください。

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