元山町Y邸~天井高さ~

いつも通り木曜日の午後は元山町の現場へ。現場ではちょうど天井をあげているところ。

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通常は、天井の高さと言えば2,400mmが相場で、なぜ2,400mmかと言うと、壁の下地のPBが3尺(900mm)×8尺(2,400mm)だからいうなんとも合理的な理由だが、住まいの天井高さを決めるにはあまりに理不尽な理由だと思う。ボクはいつも天井高さは上げられるだけ上げて、逆に木の梁を現しにしているが、壁のPBはどちらにしろ省令準耐火構造にするため、天井までではなく上階の梁まで貼らないといけないので、多少2,400mmを超えたところで、そのために不合理な材料の使い方にはならない。

天井を出来るだけ上げて梁を現しにした場合、課題になるのは電気の配線で、全ての部屋の天井を上げてしまうと配線の逃げ場所がなくなるので、かならず配線ルートを考えて一部分だけ天井を下げることにしている。下がっている天井も、もちろんデザインとの整合を考えながら。

このY邸は玄関の土間で住まいを2分しているため、その土間部分の天井を下げて、2分されている住まいの配線ルートにしている。玄関からまっすぐに伸びる天井が、フルオープンのサッシや丸い壁の存在感をより引き立たせているはず。

本来であれば丸い壁と下がった天井は縁を切るはずだが、現場に行くと・・・、

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勢い余って下がり天井と丸い壁がくっついてしまっているので(苦笑)、監督さんにくっついている部分の天井を100mmあげてもらうように指示したところ。毎週現場に行きながらでも、それでもどこかしら「う~~~ん」と考えてしまうところが出てくるのはどこの現場でも同じこと。そんな時には監理者としてしっかり監督さんと協議しながら、現場を是正してもらうことになる。大事なことはなぜ是正しないといけないか、理由をはっきりさせるところ。

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丸い壁も残すところ背中があたる部分の板を貼るくらいまできたところ。

(施工:(株)オーヌキ)

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宇津義和 代表兼設計士

茨城県水戸市宇津建築設計事務所 代表の宇津です。お気軽にご相談ください。

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