W邸の竣工写真が届いたので一部公開します。
外観1。
西南からのメインアングル。
70坪の敷地は、駐車場3台、ちょうど良い広さの庭とバックに薪小屋、
そして34坪の住まいを建てるには過不足ない広さ。
道路の角部はオープンにして、花や緑を街並みに提供するスペースとしている。
外観2。
南側のアプローチに沿った庭。
庭と言ってもプレーンに芝生を貼って、樹形の良い樹を厳選して植えただけ。
外構に板塀を入れただけで、木の住まいの雰囲気が外に現れる。
外観3。
西側の道路から見ると平屋のような佇まい。道路の幅員が4mと狭いので、
ちょうど良い高さに感じる。
玄関。
住まいの中心部分まで土間が広がり、土間にはネスターマーティンが置かれている。
上がり框は、ややテーパーが付いており、下部は履き物を入れるスペース。
右手の壁には好きな絵を飾り、ベンチに座ってギターを弾いたり、ストーブの炎を眺めたり、
多用途に使える土間になっている。
土間からLDKに入るとき、階段を支える壁で一旦空間が絞られ、
その先にあるLDKをさらに広く印象づけるようになっている。
ピアノスペース。
ピアノが黒だったら床はもう少しグレーの方が良いと思うが、
今回のピアノは木の質感なので床はかなり濃い目。
猫足の雰囲気もユーズドの家具の多いW邸のテイストにぴったり。
LDK1。
左の奥には玄関とネスターがちらっと見え、階段周りやソファ上部には吹き抜けがあって、
実際の広さ以上に空間の広がりを感じられる構成になっている。
この写真で見ると、若干ヤコブソンランプの位置が高い感じがする。
真っ赤なSTOKKEが可愛らしい。
LDK2。
キッチンの前からは和室越しに先ほどのピアノスペースまでつながっている。
天井を見るとステンレスに反射した光のゆらぎが美しい。
きっとキッチンを使い込むうちに、このゆらぎも変化していくはず。
LDK3。
階段からの見下ろし。静かすぎず、賑やかすぎず、センスの良いインテリアに仕上げてもらって、
設計屋冥利に尽きる。
子ども室。
たぶん普段はもっと散らかっていると思うが(笑)、
それでも置かれている家具の雰囲気はW邸らしいもの。
2階デスクスペース。
こちらもユーズドのデスクが置かれている。
突き当たりの背の低い戸が、腰折れ屋根下部に隠された小屋裏収納への入り口。
吹き抜け見下ろし。
薪ストーブがある場合、どうしても煙突の存在感が圧倒的になるため、
横に階段などの象徴的なスペースを置きたくなる。
W邸をプランニングする際、
手持ちのユーズドの家具と新しい住まいをどう馴染ませるかが課題だったが、
家具のデザイン自体、ヴィンテージとかアンティークとかの類のアクの強さは無かったので、
スペースのスケールをいつもより小ぶりにして家具に馴染ませる事にした。
スペースは分節化されても、トップライトからの明かりと階段のある吹き抜けを中心に、
広がったり絞られたりしながら幾重にも連続している。
ボクは、住空間は連続している事、つながっている事がとても大切だと思う。