中間検査~高場T邸

ひたちなか市に住宅を建築する場合、県央地域では珍しく建築基準法の中間検査が必要になる場合が多い。2階建て100㎡以上が適用されるので、平屋でもない限りほとんどの場合に中間検査が必要で、昨日がT邸の中間検査。

DSCN6263_027

T邸は筋交い以外に面材を耐力壁としているところがある。中央の白い壁がその面材。面材の釘のピッチなどが検査対象になる。

DSCN6270_028 

南側に大きな開口部をたくさん使っているので、その分壁のところには筋交いが目一杯入っている。構造的なバランスを取るのも一苦労。

そして今日は改めて現場定例打合せ。次の日曜日に施主打合せが現場であるので、監督さんから事前に確認して欲しい内容をリストアップしてもらう。

DSCN6289_029

現場の方は断熱材なども入り始めている。上のシルバーの断熱材はバルコニー下の居室上部に専用的に使用する結構特殊な断熱材。アルミが貼ってあり断熱材へ湿気が入りにくい透湿抵抗値の高い断熱材。断熱材上部に通気層が設けられないバルコニー部分に使用する。

高場T邸は敷地条件がなかなか厳しく、T型をしたコンパクトな土地に結構一杯一杯計画しているのでロフトなども比較的大きくなったため、通常の天井のすぐ上に断熱材を敷き込む天井断熱ではなく、屋根のすぐ下に断熱材を敷き込む屋根断熱にしている。

DSCN6200_022

屋根の構成としては屋根を支える垂木の上に構造用合板12mmを貼って、その上に断熱材50mm。この断熱材も通常のグラスウールよりは坪@で2倍くらいするもの。その分、熱抵抗値が大きいので厚みが50mmで断熱性能が確保出来る。断熱材の上には外壁周りにも使う通気胴縁18mm。空気が流れるようにあらかじめ半円状の穴が空いている。その上にさらに野地板として杉板12mmを貼り、その上に防水のルーフィング、ガルバ0.35mm。なんともまぁ重装備の屋根になっていることか。野地板を杉板にしているので、耐久性も向上するはず。なんだかんだとヘビーな屋根になってしまったが、これくらいやっておけば、屋根断熱でも室内が暑くなることはないはず。

外を見ると、ちょうどステンレス製の小庇が取り付けている。

DSCN6302_030

小庇といっても幅300mmある立派なもの。下から見上げた時に薄くシャープに見えるようにしてある。

DSCN6305_031

屋根断熱にした時のメリットとして屋根の破風板をぐるっと回さなくても納まるので、軒先周りもスッキリする。ただし、雨樋をつけるところの下地は必要。

高場の現場では今まで設計していない仕様や納まりがテンコ盛りなので、これまで以上に監督さん、職方さんとの事前の摺り合わせが大事になる。

コメント:

About Me

宇津義和 代表兼設計士

茨城県水戸市宇津建築設計事務所 代表の宇津です。お気軽にご相談ください。

Recent Posts

カテゴリー