高場S邸-地盤改良工事

今日明日と地盤改良工事を行う高場S邸。

今回はじめて砕石パイル工法という2009年に認定された新しい地盤改良の工法で施工するので、

じっくりと、どんな工法なのか立ち会いたいと思っていたが、あいにく、

明日のボクのスケジュールが丸一日製図なので、今日の施工分だけでも見ておこうと、

夕方、高場の現場へ行ってみると、

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全部で40本ほどパイルを打つ、というよりパイルを作る、工事になるが、

まだ15本も進んでいない。ちょうど行った時に、

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地中障害に当たっていた。ユンボとオーガーで無事撤去。後ろに見える大谷石の塀と見比べると、

障害物の大きさがわかる。

 

掘削開始。

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オーガーで掘削する。直径400Φ。

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オーガーで掘削した土を取り除き、これを何度も繰り返して予定の深度まで掘っていく。

掘削した底を見ると、

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かなりの水。土質や水位の高さが工程にかなり影響する。

 

砕石投入開始。

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こちらも少しずつ砕石をユンボで投入していく。

1本のパイルで10回ではきかないくらいの作業。

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投入しながら水締め。特に砕石以外の化学的な材料は一切使用しない。

これを今回40本も繰り返すわけなので、丸2日で目一杯の工程になる。

ハイスピード工法というネーミングに反して、かなり手間がかかる工法。

 

通常、今まで地盤改良工事というとセメントを使った柱状改良や表層改良、

鋼管を使った工法などあったが、砕石パイル工法のメリットは、

より地盤と馴染むという事。写真に見えるペースト状のものはセメントではなく、

砕石と水、土が混じったヘドロのようなもの。

 

不思議なのはなぜパイル周囲の地盤より密度の低い砕石の塊が、

地震時に沈下しないのか、という事だが、

それを差し引いても、今後確実に採用が増えていく工法だと思う。

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宇津義和 代表兼設計士

茨城県水戸市宇津建築設計事務所 代表の宇津です。お気軽にご相談ください。

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