美原N邸-外壁のテクスチャー選び

美原N邸も、そろそろ外壁のテクスチャーを決める段階になってきた。

20110918mn

逆光で判りにくいが、グレーの部分が下地のモルタル、黒っぽいところが板貼り。

板貼りは今回横貼りで、キシラデコールの色はエボニー。

パリサンダより黒く、ジェットブラックより下地の木の赤みが残る色。

板はプレナーかけずに荒木なので、ざっくりと、ラフで、かなり黒っぽい仕上がり。

 

対して、モルタルの部分はフラットでプレーンな印象にしたいところ。仕上げの候補は、

・ジョリコート-弾性リシン

・ジョリパット-ゆず肌

サンプルを見る限り、ゆず肌の方がはるかにプレーンな印象になる。

 

ただし、仕上げのテクスチャーを決める時に重要な事は、下地がどうなっているか。

モルタル下地の場合、いくら現場の左官屋さんの腕が良くても、手仕事には変わりなく、

モルタルの不陸が全く無いという事はあり得ない事。

 

壁の不陸は、常時見る方向から光りが当たっていれば、ほとんど感じる事は無いが、

外部の場合は光は壁の横から当たる事もあり、その場合は、

多少の不陸でも認識出来るので、仕上げのテクスチャーをプレーンなものを選ぶと、

不陸が意外と目立ってくる。我々の目は光の反射でモノの凹凸を認識するので。

それと、光を反射しやすい色かどうかも影響するので、色味も考慮に入れ、

旭台W邸などは弾性リシンにしてある。

    

仕上げを決定する際、特にモルタル下地の壁にする場合は、

施主としっかりコミュニケーションを取って、別にボク自身のリスクヘッジをするつもりはないが、

後になって「こんなはずじゃなかった」という事にならないように、

十分に仕上げの特徴を説明して、理解して頂いてから決定する必要があると思う。

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宇津義和 代表兼設計士

茨城県水戸市宇津建築設計事務所 代表の宇津です。お気軽にご相談ください。

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