土曜日から建て方に入ったM邸の現場では、 今日は金物の取り付け、屋起こしを行っている。
建てた状態では柱は垂直に立っていないし、梁も水平に掛かっていないので、
下げ振りや水平器を当てながら部材1本ずつ水平垂直を確認してから、
仮筋交いを留め直して建物全体の矩をしっかり保つようにする。
写真はリビングから玄関上部の吹抜方向を見たところ。
まだ養生が巻かれたままの化粧梁(4尺×10尺)がずらっと並んでいる光景は圧巻。
そして柱には貫のホゾも見える。 柱、梁はもちろん、厚さ30mmの無垢板の床も含めて、
と言うか、薪も含めて(笑)、オール杉のM邸。
壁が水回りを除いて全て真壁なので、内部の建具廻りに枠が出てこない。
柱と柱の間にすっきり建具が納まる潔さは、今の大壁には無い美しさ。
どうしてこんな簡素にして美しい納まりを、今の住まいは捨ててきたのか。
もう一度、考え直してみる必要があると思う。