双葉台のM邸は、不動産会社の分譲住宅地に建つ住まい。 設計屋としては、この「分譲住宅地」の設計はなかなか手強い。 手強いと言うのは、敷地条件が厳しいという意味ではなく、 敷地条件がユルいので設計の手掛かりが少ないという意味の手強さ。拠り所が少ない・・・。 敷地面積は広いし、形状は整形だし、道路もインフラも整備されている。 間違っても敷地内に高低差なんてないし、既存樹を避けて建てることもない。 おまけに分譲始めたばかりのところだと、お隣もまだ建っていないので、 周辺の区画の敷地条件を見て、隣や南側の区画のどの位置に建つのか、 想像しないといけない。 M邸の建つ分譲地もまだどの区画も建っていないが、 今日改めて敷地に行ってみると隣の区画には地縄が張ってあった。 想定通りで問題なし。 この分譲地は道路が路地状なのでM邸の区画は、 普通、駐車しやすさを考えると区画の東側に建てることになるが、 元の地盤が東下がりであることや、区画内のインフラの引き込み位置、 そして朝日の入りやすさ等を考えて、西側に寄せて配置している。 行ったついでに、自分の車で切り返しも確認。 道路幅が7mもあるので、問題なく駐車できる。 配置は問題ないようだ。 終わってM邸の打合せ。現地再調査の結果を速報で口頭報告。 プランの要望を聞くと、今まで無かった視点の要望を頂いた。 色々と実際住むイメージを持ちながら、 夫婦で考えてもらっているのがよくわかる要望。 やはりみんなで考えると色んな視点がある。 打合せの最後に設計監理契約書にハンコも頂き、 これからいよいよ本格的に設計がスタートする。 分譲地の都合で来春にしか着工出来ないので、 それに合わせてじっくり取り組めそうだ。
