午前中、田彦の現場で施主と打合せ。
着々と貼られている外壁をみんなで見上げ、
「すごく良い色だねぇぇぇぇぇ・・・・・」と高評価を頂く。
破風(屋根の端部のシルバーの帯状の部分)の見付寸法を、
通常のサイズよりずいぶん大きい360mmとしたのも、
屋根の広さ・長さからすると適正な寸法に見える。
内部ではキッチンと一体になった造作のテーブルの墨出し(床の青い線)。
薪ストーブとの空き寸法やまだ選定中の(苦笑)ソファとの関係も考慮し、
慎重に位置を決めていく。
設計とは、突き詰めると個々の寸法を決めていく過程の事で、
それを決めた根拠がはっきりしている事もあれば、
設計者の経験や個人的な判断による事もある。
当然、設計者として悩むのは後者になり、この判断を避けて通ると・・・、
ありきたりの住まいになる。
設備の品番決めたり、床壁天井の仕上げを決めたりという、
目に見えるモノの判断は施主でも出来るが、
目に見えない寸法を決めるのは100%設計者の責任で、
実際、例えば「なぜこれだけの天井高が必要なのか」と聞かれても答えようがない時もある・・・。
しかし、設計の打合せを何度も重ねていくと、
施主と設計者の間には、そういう目に見えない事に対しても、
お互い理解しあえる信頼関係が出来てくるようになる。