太陽光発電を使わない理由

オープンハウスに申し込み頂いた方から、

「なぜ建築家は太陽光発電を使わないのか」という、とても興味のある質問を頂いたので、

他の設計事務所がなぜ使わないかは分からないが、ボクが採用しない理由を書いておきたい。

 

・昼間の発電は売電するだけ。

現在、ボクの設計している住まいは40歳以下の若い方の住まいが多く、

夫婦とも昼間働いている(もしくは働く予定)方がほとんどで、

仮に太陽光で発電したとしても、昼間は住まいの中の電気使用量も少ないし、

そもそも、夫婦ともに外で働いているので人が居ない。

電気を使わないのに、なぜ発電の必要があるのか?

・蓄電出来ない。

昼間の発電分を使わないのであれば、貯めることは出来ないのか?と考えるのが普通だが、

今のところ、家庭レベルで蓄電出来るシステムは皆無。

将来的に、家庭で蓄電出来るようになれば、太陽光発電も使えるものになるはず。

・ペイしない

ナニワの商人的には(笑)、「判断は損得」であって、ペイしないものは一切NG。

リフォームなど場合、太陽光発電購入費用をローン組ませて購入させる手法があるが、

結局、売電の売り上げでローン返済するだけで、無事15年で完済しても、

手元にいったい何が残る?

 

結局、モノが売れない時代、需要が無い時代に、供給者側の論理だけで作られた、

エセ・エコ商品でしか無いと言わざるを得ないのが現状の太陽光発電で、

そもそも、太陽光という熱エネルギーをわざわざ電気に変えても、

照明に使える電気などほんの僅か。

だからと言ってそれをまた、エアコンその他の暖房に使うとなると、

電気を再度熱エネルギーに変えることになり、発想そのものが無駄で、理解出来ない・・・。

それならいっそ、昔よく見かけた太陽熱温水器の方が遙かに理にかなっているはず。

論理的に、筋の通らないモノを使う気にはならないので、

今のところ、太陽光発電を積極的に使おうとは思わない。

 

余談になるが、工務店やハウスメーカーがさかんに太陽光発電を進める理由としては、

彼らの環境への取り組みは機械仕掛けの手法で、

24時間換気やら、ソーラーなんとかやら、その最たるモノが太陽光発電。

ボクはもっと自然循環的な手法・・・、通風や日照・採光をメインに考えたい。

考えるのがボクの仕事であって、

モノを売ってメーカーからのバックマージンをもらうのがボクの仕事ではないので。

 

 

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About Me

宇津義和 代表兼設計士

茨城県水戸市宇津建築設計事務所 代表の宇津です。お気軽にご相談ください。

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