茨城のような田舎に住まいを建築する場合、出来るだけ庭は大きくとって住まいに広がりを持たせる方が、住まいと庭の関係の理想だと常に考えている。ただ、水戸やひたちなかなどの市街地ともなると、隣近所からの視線もあり、プライバシーを守りつつ外へ広がりのある住まいを設計するのは難しい場合もある。そんなケースがここのところ何軒かある。
「ソラノマ」のある住まい
敷地は10数区画の分譲地内にあり、南と東が道路の所謂東南の角地で日照条件は最高の区画。問題は、南からも東からも道路から住まいが丸見えになること。開放的にすればするほど丸見えになる。そんなこともあって施主から初めに出された要望は「外部から庭を見えなくして欲しい」。
それに対してボクの提案は「ソラノマ」のある住まい。庭をルーバーで囲い、庭から見える外部は空だけ。中の居住空間と連続させるだけでなく、もう少し機能的にも意味のある庭にしている。
外から見えない庭をつくる設計は・・・実はさほど難しくない。難しい事を考えなければ。難しいのは出来た時に外から見て閉鎖的にならない事だと思う。そのためには、ルーバーの高さや隙間の寸法、樹の配置などの建物と緑のバランス・・・、考える事はたくさんある。もちろんソラノマの広さも重要。
ちょうど先週末に設計監理契約を締結したので、これからはそんな・・・普通は考えない事も考えながら(笑)、いつも通りのスキップフロアなども含めてこれから設計を進めていくことになる。
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