昨日は午後から水戸日建工科専門学校の卒業式。
ボクがこの学校で講師を始めて丸2年なので、
今回の卒業生が初めて教えた学生たちになる。
1年で環境工学、2年で建築積算を担当したわけだが、
初めの頃は建築の専門学校である以上は、
2級建築士の受験に役立つようにとか、
実務で役に立つようにとか考えながら指導していた。
しかし、指導しながら、特に積算の講義をしている途中くらいから、
この学生たちに一番必要なことはなんなのか、ふと考えた時・・・、
勉強してじっくり考えて少しずつ内容を理解し、
そして初めは判らなかった事、出来なかった問題が出来るようになると、
「出来るようになるってこんなに嬉しいんだ」という充実感がわき上がり、
その充実感が次の勉強への意欲につながり、
そしてさらにまた一歩、難しい内容にチャレンジできるようになる。
それを繰り返すことで、自分自身の能力が少しずつ上昇していくという実感・・・。
そんな実感を持てるようになって欲しいと考えるようになっていった。
なので、扱う内容としては、平易であるけど、量が多いような課題を中心にして、
繰り返し繰り返しトレーニングを積むことで学生全員が能力が上がっていけばと考えていた。
そして、1年の時に比べると、格段に、学生たちのやる気、能力が上がっていった。
これは教えている方としても、嬉しい。
こういうトレーニングは社会に出てからも全く一緒で、
出来なかった仕事をどうすれば出来るようになるか考えて、
少しずつ壁を乗り越え、乗り越えられた時を充実感を感じ、
その充実感を次の仕事へのエネルギーに変えていく。
仕事とは毎日その繰り返しで、それを繰り返せる者が、
2年3年、5年と仕事を続けていくうちに、周りからも認められ、
認められると、さらに仕事への意欲につながっていく。
学生たちにとっては実務や受験勉強よりも、
そういうより基本的で本質的な勉強に対する姿勢のようなことを、
身につけて欲しかった。
そして、実際みんなそれを身につけられたのではないかと思う。
彼らは社会に出れば当然壁に当たる。
でも、きっと彼らはへこたれずに、
壁を乗り越えてくれそうな実感がボクにはある。
卒業式や謝恩会、2次会の彼らを見ていて、
本当に成長したなぁと考えていた。
特に謝恩会は終始非常に良い雰囲気だった。
卒業おめでとう。
それから、今度の水曜日に我が家の板塀のペンキ塗り、
ボランティア5,6名頼むね(笑)。