今日は終日、いつもボクたちが木造住宅で使っている杉や桧が、どんな森で伐採されているのか、製材所ってどんなところなのか、本当に福島の木って安全なのか、いろんな疑問を解決するために、福島へのバスツアーに参加した。主催は茨城町の住建さん。

 

で、その前に・・・ひと仕事(苦笑)・・・。計画中の森の家の位置確認のため、朝7時過ぎから八郷の森へ行く。この八郷もまた良いところ・・・。敷地は約1000坪の傾斜地で敷地はクヌギの自然林。ただし下草のシノが密生しているので、今は施主自らシノを伐採中。まずは施主が到着する前に一足先に現地入りして簡単に位置がわかるようにしておく。

 

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出来るだけ傾斜に逆らわないように、クヌギの植生に逆らわないように配置にしながら、敷地に一本だけある山桜の木を残す配置を検討中。なんせ土地が1000坪近くあるので、宅地部分をどこにするのかも決めないといけない。

 

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中央の株立ちしているのがその桜。株立ちしているその樹形はなかなかのモノなので、これだけは伐採せずになんとかして配置したい。その他のクヌギについては・・・もちろん今年の薪。地縄を張ってみて住宅は配置可能なようなので、これから本格的にプラン検討に入る。

 

それから9時前に茨城町の住建さんへ集合し、貸し切りバスで一路福島県塙町へ。意外に時間も掛からず2時間ほどで最初の目的地へ到着。そこで見せて頂いたのは本物の木こりさんが木を伐採するところ。

 

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30歳になったばかりという若い二人の木こりさんはなんと兄弟。森に響き渡るチェーンソーの音がなんとも良い響き・・・。簡単に見えるが実際は45度くらいの傾斜面での作業なのでかなり危険な作業になる。

 

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木がスローモーションで倒れていき、接地した瞬間のドスンという地響きは感動モノ。

 

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しっかり間伐された森は・・・非常に明るい。驚くほど明るい。この明るさが下草を成長させて根が張られ、山に水を貯めたり、土砂を防いだりするらしい。伐採の見学後はここで昼食。ビールが出るなら集合場所へ送り迎えしてもらうんだったな~~(笑)。それにしても空気が気持ち良い~。

 

昼食後は製材所へ。全国でも屈指の規模を誇る協和木材(株)さん。

 

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最初に横架材(梁や桁)になる地松。地松は今はかなりの貴重品らしく、なんでもマツクイムシにやられた時点でその松は死んでしまうらしい。ここにある地松はほとんど岩手県産。貴重なのは良いが、若干耳付きの梁なので、今のボクでは・・・使えないかな(苦笑)。

 

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こっちはその地松の丸太。現物は・・・すごい量。

 

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こちらは杉の丸太。50~60年くらいの丸太。これが4万坪の敷地内にごろごろしている。これは皮を剥かれた状態。

 

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こちらが製材後の杉。柱用に3mの長さ。ちなみに3mにカットされるのは山で伐採された直後に木こりさんが木を見ながら3mや4mにカットするらしい。まさに熟練の目で仕事している職人さん。

 

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製材後はこちらの人工乾燥の釜へ。高温乾燥のあと、仕上に中温で乾燥させるので、普通のKD材より、仕上がりの色や木目が綺麗に出る。そしてこの釜が敷地内に18基あり、一日に3000本の柱を生産しているとのこと。そして釜の熱源は100%製材時に出てくる木の皮や端材。大切な森林資源を無駄なく使っている。

 

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隣には製品を屋内保管する倉庫と集成材工場。木材利用ポイント制度が出来て以降、集成材の需要も増えているらしい。

 

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集成材用の2mの丸太。これもまたすごい量が確保されている。一通り見学させて頂いた後は、工場の事務室でレクチャー。説明担当の課長さんのさりげない説明に、自分たちの仕事に対する自信と、福島に拠点を置く震災以降の苦労が感じられた・・・。

 

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そして最後に植林の現場へ。この5月に植えたばかりの杉の植林は、1.8m間隔で整然と植林されている。いま植えても材木として使えるのは60年後なので、植えた人はほとんどこの世にいないようなロングスパンの事業。自分の仕事の成果さえ確認する事が出来ない、「ありがとう」と言ってくれる施主もいない、60年後の未来のための仕事なんて、カッコ良すぎるだろうよ・・・。

 

元々ボク自身、U邸に来たことのある人ならわかると思うが、U邸の床は無塗装の杉のフローリング、外壁もオール杉にしたくらい、杉のテイストは好きだし、適度に構造材を見せるのも好きなので、今回のツアーへ参加させて頂き、実際に森を体験させて頂いた。いま少しずつ国産材の比率が高くなりつつあるが、こういう森で仕事する人たちのためにも、木を活かした設計をしていければな~と、森に入っていたときにはあまりの気持ち良さにぼ~~っとしていた脳も、帰りのバスでは頭の中でどこに使おうか、どうやって木目を見せすぎずシンプルに納めようか、家具で杉の集成材も使えるか等々、すっかり仕事モードに戻ってしまっていた(苦笑)。

 

住建さんにおかれましては、企画・準備お疲れさまでした。またツアー参加させて頂きありがとうございました。

 

それにしても、正月やお盆休みでもこんなにノンビリしたこと無いくらいノンビリした一日だったな~~(笑)。

 

 

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