申請の手続きなどで役所や民間の確認検査機関へ行く機会が多いのだが、 最近、電話で苦情対応している場面にたまたま出くわした。 電話をかけている方は、中間検査をやって欲しいという主旨のようで、 どうも○○○○ホームの施工状況が、考えていたのと違うらしく、 出来が良いのか悪いのか検査して欲しい、と言う事だった。 しかし、役所や検査機関の中間検査は、検査対象建築物が決まっており、 例えば、茨城県内の一戸建て住宅であれば、 1.100㎡以上の木造建売住宅。 2.150㎡以上の木造自己用住宅(ただし用途地域内のものに限る) に該当しなければ、検査して欲しくても検査はしてくれない。 水戸市内はもっと基準が緩く、構造にかかわらず延床200㎡以上無ければ検査対象外となる。 そして検査対象建築物であっても、 検査するのはあくまで建築基準法に適合しているか否かだけであって、 電話の主のように出来が良い悪いというところまでは検査してくれない。 本来は、この種の検査は発注者(建築主)に代わって建築士が現場監理するわけだが、 現状では発注者から請負業者(ハウスメーカー等)へ直接発注することがほとんどで、 工事監理者はメーカー内部の建築士であり、発注者の味方はしてくれない。 どんな建築であれ一つの建築を創るには、 発注者(建築主)、建築士、請負業者(工務店・Hメーカー等)の3者が力を合わせて創るのだが、 この3者の関係は正三角形を形成するものではなく、 発注者=建築士(代理人)←→請負業者 というように、建築士が発注者の代わりに申請を行ったり、請負業者へ発注したり、 見積金額が適正価格かどうかチェックしたり、施工状況を監理したりと、 多岐にわたって代理人としての役割をはたすことになる。 そもそも、発注者と請負者は、利害が対立する関係だということを忘れてはいけないのに、 建築士が請負業者の人間であれば、当然、 発注者←→建築士=請負業者 となるのは明白で、発注者は孤立することになる。 孤立を選ぶか、代理人を選ぶかは、当事者である発注者(建築主)の自由であるが、 実際にこういう苦情が身近にあることに驚いた。

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