美原N邸

火曜日は笠間市内の現場監理の日の予定でも、

たまに他の現場打合せが入る事もあり、今日は朝7時から高場S邸。

サッシの確認や納期が2ヶ月半かかるというキッチンの確認。

ここの現場は大工さんも朝早く7時半には現場が動き出すが、

それより早く・・・6時には施主が現場に来ているらしい(笑)。

だいぶ肌寒くなってきたので風邪をひかなければ良いが(笑)。

 

午後から小原の現場。

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秋晴れに誘われて、外壁の下地板(ラス下)を貼っているところ。

内部では既に電気の配線、コンセントやスイッチのボックスまで付いている。

いたって順調。

 

終わって美原の現場。

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クロス屋さんがパテ処理中。

選んだクロスはいつものクロスのさらっとバージョン。ざらっとしたバージョンと、

つるっとしたバージョンもあるが、今回はその中間的なもの。

いずれにしてもクロス屋さん泣かせの貼りにくいクロスである事には変わりないので、

普段より入念にパテ処理が進んでいる。

美原N邸

今月いっぱいで大工工事を仕上げる予定の美原N邸の現場では、

壁・天井の下地が片付き、棟梁は専ら造作しごと。住まいの出来映えに影響の大きい仕事だけに、

棟梁からは、図面に書ききれていない部分の細かな納まりの確認がどんどん出てくる。

住宅は、毎日使う日用品でもあるので、細部は極力シンプルに、が基本だと思う。

 

特に、美原N邸はコンパクトな住まいなので、細部の工夫がより必要で、

工夫の手法としては、兼用したり、隙間を使ったり・・・。

 

階段を上がると、階段脇にはシナランバーの箱があり、

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この箱は用途としては本箱。

そして、この本箱が、小さな子どもの落下防止用の手摺を受ける鴨居にもなり、

夏場のエアコンからの冷気を1階に逃がさないバリアーにもなる。

手摺を閉まっておけば本は見えなくなり、2階がすっきりする。

 

ただ、考えるのは簡単でも、現場で作るのは大変で、

こんな工夫をすれば使い勝手も良くなる一方、コストにも影響するのが、

設計者としては頭の痛いところだが、床面積が小さめの住まいには、このような、

兼用する工夫をすれば、大きな住まいには無い使い勝手の良さが出てくるはず。

美原N邸

美原N邸も、そろそろ外壁のテクスチャーを決める段階になってきた。

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逆光で判りにくいが、グレーの部分が下地のモルタル、黒っぽいところが板貼り。

板貼りは今回横貼りで、キシラデコールの色はエボニー。

パリサンダより黒く、ジェットブラックより下地の木の赤みが残る色。

板はプレナーかけずに荒木なので、ざっくりと、ラフで、かなり黒っぽい仕上がり。

 

対して、モルタルの部分はフラットでプレーンな印象にしたいところ。仕上げの候補は、

・ジョリコート-弾性リシン

・ジョリパット-ゆず肌

サンプルを見る限り、ゆず肌の方がはるかにプレーンな印象になる。

 

ただし、仕上げのテクスチャーを決める時に重要な事は、下地がどうなっているか。

モルタル下地の場合、いくら現場の左官屋さんの腕が良くても、手仕事には変わりなく、

モルタルの不陸が全く無いという事はあり得ない事。

 

壁の不陸は、常時見る方向から光りが当たっていれば、ほとんど感じる事は無いが、

外部の場合は光は壁の横から当たる事もあり、その場合は、

多少の不陸でも認識出来るので、仕上げのテクスチャーをプレーンなものを選ぶと、

不陸が意外と目立ってくる。我々の目は光の反射でモノの凹凸を認識するので。

それと、光を反射しやすい色かどうかも影響するので、色味も考慮に入れ、

旭台W邸などは弾性リシンにしてある。

    

仕上げを決定する際、特にモルタル下地の壁にする場合は、

施主としっかりコミュニケーションを取って、別にボク自身のリスクヘッジをするつもりはないが、

後になって「こんなはずじゃなかった」という事にならないように、

十分に仕上げの特徴を説明して、理解して頂いてから決定する必要があると思う。

美原N邸

美原N邸の1階は和室を除いて全て土足で使うエリア。

土足と言っても仕上げはモルタルではなく、杉の厚板。今日は朝からその床板を貼っている。

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赤身がすごく綺麗で、土足で使うのが勿体ないくらい。内部に入ると杉の良い香りが漂っている。

土足なので、もちろん塗装はするが色はつけずクリア塗装。赤身がさらに増してくるはず。

 

床板も含めてメンテナンスを可能にするため、本実加工ではなく相ジャクリにしてある。

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このままだと板が反って浮いてくるので、表から丸釘を打って固定。

床下のメンテ時には板ごと外してメンテ可能で、リアル監督さん考案の力作。

 

無垢の床板を土足で使えば、表面はすぐに傷だらけになったり汚れたりするが、

これだけの厚板ならば、削ったりペーパーかけたりしながら、使っていくほどに風合いが出てくるはずで、

たぶん何年後かにこの床板を見れば、どれだけこの住まいが家族から大事にされているか、

誰の目にもすぐわかるはず。

美原N邸

1階はほとんど土間の生活になる美原N邸では、2階から造作を進めており、

他の工事との取り合いで残っている部分を除き、2階の内部の造作が一通り終わっている。

 

2階子ども室の造作。

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子ども室への要望として、当面は1部屋で将来分割可能に、という事がよくあるが、

今回は子ども室同士の他にその2室に入る前の廊下も含めて当面1室になっている。

 

将来分割出来るようにする場合、鴨居と敷居を入れておく事になるが、

今回の条件だとそれらをT字型に造作する事になり、

これがなかなか考えるより現場では細部まで調整が必要になる。

 

建築を創る行為には複雑な条件がたくさん含まれているので、

シンプルなシステムを実現するのが、実は最も整理と手間が必要になる。

そしてこの美原N邸はそういう部分が通常よりかなり多い住まいなので、

監督さんとボクも大変だが、職方さんの苦労は計り知れないものがあるはず。

それでもいつもニコニコしながら作業している棟梁をはじめとして、

なんとか苦労しながらも前に進んでくれる職方さんばかりで非常に有り難い。

美原N邸

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